車載電源システムについて関連記事のなかで車庫屋根ソーラー発電システムの予備セルの役割をもったバッテリー大容量化を行ったところでしたが、同じLiFePO4バッテリーがさらに安く出品されていたため追加購入し、8セル(24V)揃ったことから車庫屋根ソーラー発電システムのLiFePO4バッテリー容量拡張(7.2kWh⇒14.4kWh)を行いました。

⇒前回記事:「車庫屋根ソーラー発電システム53(LiFePO4バッテリー増設)」 
⇒関連記事:「車載電源システム20(LiFePO4バッテリー大容量化)

 車載電源システムから先日実装したバッテリーを取り出し、追加購入したバッテリーを含めて並列接続してからバランシングを行いました。
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【構成部品について】

・追加購入のLiFePO4バッテリー4セル
 EVEのバッテリーに似ている形状です。
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 電圧と内部抵抗を確認してみる。
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・SmartBMS:JBD AP21S004:200A
 8セルから21セルまで使用できるLiFePO4バッテリー用SmartBMSです。AliExpress で送料込みキャンペーンコード適用で8000円くらいでした。いまは若干値上げしているようです。
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 最大クラス200Aまで対応しています。放熱器大きめです。
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【実装筐体の製作】

 サイズ的には、バッテリーの大きさが同じなので以前作ったものと同じなんですが、以前の作成からの改善をいくつか行っています。かなり時間をかけて考えたSDGSな材料に無駄なスペースがでないように考慮されたカットデザインです。以前の作成ではシナベニヤの合板を使いましたが経年で表面の剥がれが見られるようになったのでラワンベニヤの合板を使いました。
fig1
 ホームセンタに以下の図面を印刷して持っていきました。想定では3尺✖3尺のラワンべニアを使う予定でしたが、今回は売ってなかったので仕方なく3尺✖6尺を購入し、2筐体分カットしてもらいました。既存のバッテリー筐体を今回の改善した筐体に将来的に入れ替えるつもりで・・。
fig4
 2筐体目を将来作るため、ネジの打込み位置を設計書に残しました。
fig2
 今回の改善点として、筐体前面の電極の端子強度を増強することと、配線の引き出し本数をBMSの大容量化に合わせて8sq3本から4本に増やしました。太い線を1本使わないのは細い線8sqを4本出すのと比べるとコスト的に安いためです。
fig3

【バッテリー組立】

 カットした板は、少し反ったりしているので木工ボンドで接着しつつ矯正しながらネジで固定していきます。
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 上蓋を固定する蝶ボルトと鬼目ナット。前回製作した筐体は6本でしたが、開ける時本数が多くて煩わしかったことから4本に減らしました。
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 こんな感じになります。
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 バッテリーを入れてみる。ちょっとサイズが大きめなのか既存よりもぴったりサイズでした。
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 電極の取付とケーブル4本を引き出す穴あけ。
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 ケーブルを通してから圧着端子を取付ます。中央が少し内側に反っているようなので、端材を使って矯正しています。
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 BMSの取付と配線。
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 BMSから各セルに配線します。
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 BMSの設定を行います。
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 COM4であることを確認。
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 EEPROMからREADする。

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 DesignCapとCycleCapを変更して、EEPROMにWRITE。アクティブバランサーを取付後、BALANCE_ENのチェックを後で外しています。(BMSのパッシブバランサー機能の無効化)
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 動作確認。
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 特に触らないタブ
04
 特に触らないタブ
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 バランサーを配線します。
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 バランサー本体は前面に後で固定します。
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 強烈に重くなった筐体を何とか素手で棚に設置。載せたはいいが重量過多で棚がヤバいかも。
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【測定システムの変更】

 変更前。
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 変更後。プロセスはBluetoothアドレスを書き換えることで変更箇所を最小限に抑えました。
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 構成図変更前。
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 構成図変更後。
b2


2024年2月11日(日)

【重量棚の製作】

 バッテリーを載せている棚が、追加でバッテリーを載せたらヤバい感じ(柱が若干たわんでいるような・・・)なので急遽重量棚を2x材でこしらえました。ヤフオクで既製品中古を物色してみましたがよさげでお手頃価格なものが無かったので。
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 ホームセンタで2x4材12Fで1本1000円くらい、コンパネ2000円くらいです。M8/70mmステンレス六角穴付ボルト、鬼目ナット、爪付ナット、ワッシャーはありものです。ボルトは足りなかったので追加でM8/90mmドブメッキ六角ボルトを買ったのですが・・ドブメッキは通常のナットが使えないことを知らずハマりました。結局ユニクロ六角ボルト購入してます。
 ドリルを手で持って穴あけすると、テクニックが未熟なのかもしれませんが、どうしてもミリでずれます。材料が微妙に歪んでいる(ねじれている)のも要因の一つですが、結局現物合わせで大きめに穴をあけたり、削ったりの調整テクニックが必要です。せめて穴あけ位置は一発でキメるためにボール盤が欲しいです。。
 以下、設計図です。
fig5
 大分安心できるレベルになりました。若干横方向の強度がいまいちなので、建材の補強プレートを後付けしようかと思っています。
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【運用再開後のBMS変更】

 新たに買ったBMSの基本動作は問題ないのですが測定値の調子がよくなく(おそらく温度計が従来機が2つであったのが3つになっているのが関係していると思われますが)とりあえず最初に買った8セル専用LiFePO4バッテリー用SmartBMS(JBD SP10S009:100A)に変更しました。
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 電圧等スパイク状の異常値が度々現れます。
gra04
 変更したSmartBMSの設定値変更前。
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 変更したSmartBMSの設定値変更(Design Cap、Cycle Cap)後。BALANCEはひとまず、アクティブバランサーつけてますが有効にしました。
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 変更なし。
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 変更なし。
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 動作確認。
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 BMSを複数買っているうちに気が付いたのですが、パソコンへ接続するシリアル~USBアダプタのコネクタ形状が同じJBD製品でもBMSにより異なります。最近は小型の方に統一されているようです。
・JBD SP10S009(8セル、LiFePO4、100A、2021/01/14製造)⇒右側
・JBD SP04S020(4セル、LiFePO4、100A、2021/03/18製造)⇒右側 ※車載電源システムで過去に使用
・JBD SP08S004(8セル、LiFePO4、150A、2021/04/01製造)⇒右側 ※既存バッテリーで使用
・JBD SP04S020A(4セル、LiFePO4、120A、2021/08/06製造)⇒左側(小型)※車載電源システムで使用中
・JBD AP21S004(8~21セル、LiFePO4、200A、2023/12/29製造)⇒左側(小型)
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