車庫に設置されているRaspberry Pi 3 Model B+ では以下システムが常時稼働しています。
・録画・監視システム(主なソフトウェア:ffmpeg、bash)
⇒関連記事:「録画・監視システム1」~
・車庫屋根ソーラー発電計測システム(主なソフトウェア:Prometheus、Grafana、bash、python、Docker)
⇒関連記事:「車庫屋根ソーラー発電システム25(計測システム改造)」
今回、これらの機能に追加で車庫で無線LANが使えるようにアクセスポイント(AP)を構築しました。
また、昨年、たぶん車庫内が暑すぎてと思いますが、放熱器だけ(自然冷却)だったこともあり、度々フリーズしていたので、今年の夏に向けてFANを取付けてみました。
【無線LANアクセスポイント(AP)の構成】
Raspberry Pi 3 Model B+のOSは以下を使用しています。
# lsb_release -a
No LSB modules are available.
Distributor ID: Raspbian
Description: Raspbian GNU/Linux 10 (buster)
Release: 10
Codename: buster
本当は、wlan0とeth0でブリッジ(bridge-utils)を構成して、eth0経由でブロードバンドルータに接続したかったのですが、ブリッジの構成がうまくいかず諦めてルータとして構成しました。 USの掲示板でちらっと見ましたがあるOSバージョン以降バグなのかブリッジが使えないという噂です。
また、オンボードのwlan0では、アクセスポイント(hostapd)が動作せず、手持ちのUSB無線LANを接続したら何故か動きました。 こちらもたぶんバグではないかと思っています。
ルータとして構成した場合、普通DHCPサーバ立てたりしますが、固定IPで特に不便は無かったことと、若干セキュリティが上がるかなと思い構成していません。
以上のようなことがいろいろあって、1週間ぐらい試行錯誤して結局以下の手順に落ち着きました。 車庫のRaspberry Pi に室内からネットワークがつながらなくなったりといろいろと面倒でした・・・。
1.wlan0は使用しないのでブロックする
# rfkill list
0: phy0: Wireless LAN
Soft blocked: no
Hard blocked: no
1: phy1: Wireless LAN
Soft blocked: no
Hard blocked: no
2: hci0: Bluetooth
Soft blocked: no
Hard blocked: no
# rfkill block 0
2./etc/network/interfaces の内容はすべてコメントアウトされていることを確認
最近、ネットワーク周りの設定は、dhcpcdで行う慣例に従います。
3.インタフェースのIPアドレスを構成
# vi /etc/dhcpcd.conf
・・・
interface eth0
static ip_address=XXX.XXX.XXX.XXX/24
static routers=XXX.XXX.XXX.XXX
static domain_name_servers=XXX.XXX.XXX.XXX
static domain_search=XXX.XXX.XXX.XXX
noipv6
・・・
interface wlan1 ⇒追加
static ip_address=XXX.XXX.XXX.XXX/24 ⇒追加(eth0とは別セグメントにする)
noipv6 ⇒追加
・・・
4.ルータを構成
# vi /etc/sysctl.conf
・・・
# Uncomment the next line to enable packet forwarding for IPv4
net.ipv4.ip_forward=1 ⇒コメント(#)を外す
・・・
5.無線LAN clientサービスの停止、無効化
# systemctl stop wpa_supplicant
# systemctl disable wpa_supplicant
6.無線LAN アクセスポイントサービスの導入、設定
# apt install hostapd
# vi /etc/hostapd/hostapd.conf
interface=wlan1
#bridge=br0
ssid=xxxxxxxx ⇒自分の環境のSSID任意
country_code=JP
#ieee80211d=1
#ieee80211h=1
hw_mode=g
channel=acs_survey
macaddr_acl=0
#deny_mac_file=/etc/hostapd.deny
auth_algs=1
#ignore_broadcast_ssid=0
wmm_enabled=0
#ieee80211n=1
#ht_capab=[HT40+][HT40-][SHORT-GI-40]
#require_ht=0
#ieee80211ac=1
wpa=2
wpa_passphrase=xxxxxxxx ⇒自分の環境のパスワード任意
wpa_key_mgmt=WPA-PSK
wpa_pairwise=CCMP
#rsn_pairwise=CCMP
7.無線LAN アクセスポイントサービスの有効化、起動
# systemctl enable hostapd
# systemctl start hostapd
車庫で作業しながら調べものしたり、テレビが見れるようになりました!(TVtestから室内パソコンで稼働するSpinel+PT2にネットワーク接続) スマホ(iPhone)も、ここのアクセスポイントでは固定IPで接続するよう設定しました。
【FAN取付】
まず以下の製品をお取り寄せ。
・GeeekPi Raspberry Pi 4ファン、Raspberry PiロープロファイルCPUクーラー、RGB冷却ファン
Raspberry Pi 4モデルBおよびRaspberry Pi 3B +およびRaspberry Pi 3モデルB用(Black)
1262円(送料、税込) GeeekPi-JP/Amazon
箱の中身の写真。 右のケースはいままで使っていたアルミ製のケースで、ケースにCPU等から熱伝導させて自然放熱するタイプです。 購入した左の放熱器はこんなに小さいのにヒートパイプを使った冷却機構になっています。
ひとまず、Raspberry Pi 3 Model B+に取り付けました。 デフォルトはLEDでRGBに光るタイプのFANですが、通常の光らないFANも付属しています。 交換するのが面倒なのでそのままでいきます。 スペーサー、ナット、ビスが1つ余分、放熱器とCPUを密着させるシリコン熱伝導シートが2つ余分に付属しているのが好感もてます。
車庫のケースに実装しました。
色が変わるんですよね。きれいです。(蓋を閉めたらみれません。)
これでダメだったら手持ちの12cmの薄型FANを追加設置する予定です!
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