前回、「次期テレパソ(地デジ版)の実験機構築 1」の構成から実験的な運用の結果を踏まえていくつか構成の見直しを行いました。

これまでの構成

M/B : ASUS  M4A785D-M PRO
MEM : DDR2 1066 2GB 4枚
CPU : AMD Athlon II X4 Quad-Core 605e、2300MHz 、AM3、二次キャッシュ2048KB、TDP45W
HDD : HITACHI HDP725050GLA360
PWR : EVERGREEN HK550-14GP
CHA : SilverStone LC17 Black
TNR : IOデータ GV-MVP/HS3
OS : Windows7 Enterprise 64bit ※Volume License + Software Assuranceで購入

(1)ケースについて

 HTPC/Desktopタイプのケース(SilverStone LC17)を使用していましたが、Mini-ITX、AtomCPUを使用した「現行テレパソ(地アナ版)」と違いスペースの余裕がなく、今後の拡張性(現行テレパソ(地アナ版)が役割を担っているバックアップサーバの機能追加等)とパーツ密集によるエアーフロー悪化(夏に向けて24時間運用への対応)が懸念されます。

 大は小を兼ねるということで、いまメインマシンに使用している Yeong Yang W201-AK2/WOPS を買おうと思ったのですが、すでに販売を終了していたため、その後継となる W203-AK2/WOPS (3世代目)を購入しました。

(2)地デジチューナーカードについて

 GV-MVP/HS3 は今住んでいるマンションがBS/CSに対応しているのか、地デジを無償提供しているCATV会社に確認していたら、いまいちはっきりしなかったので、地デジのみのBS/CSに対応していないものを買ったのですが、よくよく確認したら屋上に共同パラボラアンテナが設置してあることが最近わかり、地デジ/BS/CSの3波に対応しているカードを買うことにしました。

 GV-MVP/HS3 に付属するmAgicTV-Dは、「現行テレパソ(地アナ版)」で使い慣れたmAgicTVのイメージで選択したのですが、チャネルの切り替えが現行に比較してかなり遅く、地テデジってそんなもんなのかなと思いつつ、実用に耐えないと思っていました。また、最新のサポートソフトにアップデートして使用しているのですが、視聴画面が時々見られなくなることがあり、パソコンを再起動しないと復旧しないことが多々ありました。

 「現行テレパソ(地アナ版)」は、リモコン(GV-RCkit2)を使用しています。次期テレパソ(地デジ版)でもリモコンを使用したいと考えていますが、このリモコンがGV-MVP/HS3のmAgicTV-D でも使用できてしまうことがわかりました。これは、来年の地アナ放送終了まで同じ部屋で並行運用を前提とすると致命的です。

 上記の理由から、視聴ソフトウェアの変更、リモコンの変更を考えた場合、WIndows7 Enterprise を使用していることもあり、Windows Media Center を使用することとしました。そのためのチューナーの選択肢は絞られますが、ひとまず IOデータ GV-MC7/VS  と GV-MC7/RCKIT を購入しました。

(3)ハードディスクについて

 映画を録画すると1本あたり10GB~20GBくらい使います。おそらく、自動のおまかせ録画とかしているとあっというまにいっぱいになってしまう勢いです。500GBの容量では厳しいと感じたので、最近値段がさがってきた2TBクラスのハードディスクを買うことにしました。値段が同クラスでもっとも安く、Windows7 に最適化されている(はず?)の WESTERN DIGITAL WD20EARS を1本購入しました。

 最初は、これをCドライブにして使用していたのですが、Windows Media Center ではタイムシフト機能が常に有効になっているため(いまのところの調査では無効にできないみたい)、Cドライブに視聴中でも頻繁に書き込みを行っています。そのためかどうか、SSDで最近までよく起こっていた「プチフリ」のような状態に時々なって、Windows Media Center でエラー表示(電波が弱いとかだったような)が発生していました。実際電波が弱いわけないので(一応ブースタをつなげたりして切り分けしました)Cドライブのハードディスクを余っていた Maxtor 7H500 に変更したら(つまりOS等再導入して)解消したので、ハードディスクの問題であったことが明らかになりました。7H500は24時間運用には最適ですが、少し前のモデルなので、消費電力がいまのモデルより多く、アクセス音が大きいので静音パソコンには適さず、暫定的な使用になる見込みです。

 WD20EARS はたぶん個体不良ではなく、仕様上の不具合のような気がします。それ以外の使用ではいまのところまったく問題ない製品なのでひとまず WD20EARS はDドライブとしてデータディスクにすることとしました。 WD20EARSでは比較的大きなバッファ(64MB)を搭載していますが、以下ベンチマークの変な結果が気になるところです。

以下 7H500

以下 WD20EARS

(4)構成の変更

M/B : ASUS  M4A785D-M PRO
MEM : DDR2 1066 2GB 4枚
CPU : AMD Athlon II X4 Quad-Core 605e、2300MHz 、AM3、二次キャッシュ2048KB、TDP45W
HDD : Maxtor 7H500(Cドライブ)、WD20EARS(Dドライブ)
PWR : Abee ZUMAX ZU-450Z
CHA : Yeong Yang W203-AK2/WOPS
TNR : IOデータ GV-MC7/VS、 アースソフト PT2 + NTTCom SCR3310
RC : IOデータ GV-MC7/RCKIT(MediaCenter専用リモコン)

OS : Windows7 Enterprise 64bit ※Volume License + Software Assuranceで購入

 上記太字が今回の交換パーツです。これまでの構成にあったATX電源とHITACHIのハードディスクは、使わなくなったケースと共に家族用パソコンに流用するために前のケースに残置したための交換です。ATX電源は静音で自己評価?が高い、余っていた ZUMAX ZU-450Z を流用します。ACアダプタ電源はこの構成に今後バックアップサーバ機能追加を考えると厳しそうです。今後の課題です。

 PT2 は、ある筋から偶発的に?入手しました。


(5)ケースの組み立て模様

側面のパネルをあけるとE-ATXも収容可能な広大な空間が出現します。

前面パネルから結構エアーフローがあるのですが、フィルタがついており、これのお手入れの手間を軽減するためフィルターを追加する改造を行います。

レンジファンで使用するものをカットします。

前面パネルフィルタに挟み込みます。

標準装備のファンは爆音なので静音ファンに変更します。

マザーボードとATX電源を実装しました。メインマシンのYeong Yang W201-AK2/WOPS では忍者(CPUクーラ)がひっかかって、ケースの補強とカードの固定を担う真ん中の棒みたいなものを外さないといけませんでしたが、こっちは、忍者miniなので干渉しませんでした。いまのところCPUの発熱がほとんどない模様なのでCPUファンレスになっています。夏の運用で追加することになるかもしれません。

24時間運用のパソコンはハードディスクを十分冷やすことがハードディスクの寿命の点から重要です。エアーの強制取り込みも担うパーツを使用してハードディスク(WD20EARS)を取り付けます。このあと、7H500も前の方で書いた経緯で追加で取り付けています。

WD20EARSの包装袋にはWindows Xp で使用する際の注意事項が書かれています。

取り付けました。

前面カバーを取り付けてひとまずOSが動く構成が完成です。Yeong Yang W203-AK2/WOPS (3世代目)は、Yeong Yang W201-AK2/WOPS(1世代目) とくらべて格好はいいのかもしれませんが、前面パネルのドアにガッシリ感が足りなくなった気がします。1世代目の方が昔のIBMサーバっぽいデザインなど好みです。

 (6)チューナーカードの組み込み模様

GV-MC7/VS

PT2

2枚のカードを組み込みました。

(7)OSの導入とWindows Media Center の設定

OSは普通にインストールしてハードウェアのドライバを入れるだけです。以下おぼえ書き。

・7H500が以前の使用でダイナミックディスク設定だったのでWindows7 回復コンソールでdiskpartコマンドを使いパーティションをクリアしてからWindows7をインストールした。

・マザーボードCDからINFをインストールしてreboot。

・VGAドライバ(=INF?)をASUSサイトからダウンロードしてアップデートしreboot。

・自動ログイン設定:control userpasswords2
 「ユーザーがこのコンピューターを使うには、ユーザー名とパスワードの入力が必要」のチェックを「OFF」

・LANドライバをASUSサイトからダウンロードしインストール

・ネットワークアドレス設定、ワークグループ変更しreboot。

・マザーボードCDからAUDIOドライバをインストールしreboot。

・サウンドなし設定に変更

・WindowsUpdate ※KB975053を含む

・GV-MC7/VSのCDからインストール

・Windows Media CenterでGV-MC7/VS設定

・個人設定で「Windows7」Aeroに設定(Aeroグラスの有効化)、これをしないとウィンドウ(小さい画面)で視聴できないようです。

 Windows Media Center を立ち上げた直後の画面です。ウィンドウの画像ですがリモコンで実際にはフルスクリーンで起動されます。

 メニューの画面です。つかってみた感じはかなり操作性が良いなあという感じです。画面のアニメーションのきれいさと文字の見易さに感動すらおぼえました。家電の領域に近いのではないでしょうか。mAgicTV-Dで問題だったチャネルの切り替え時間も普通のレベルで、実用に耐えられると思いました。

今回はここまで、PT2は次回です。